佐賀県(海産物県)にしかない少し変わった条例

テレビドラマ誘致推進業務に係る職員希望昇任に関する規程(武雄市)

第1条(目的)
この訓令は、職員の希望に基づく昇任(以下「希望昇任」という。)を実施し、当該職員の企画力、指導力等を活用し、テレビドラマの誘致並びにテレビドラマ制作に係る関係機関との総合調整に関する課題解決及び業務の推進を図ることを目的とする。

 

第2条(対象職員)
希望昇任の対象となる職員は、課長代理又は主幹の職にある者のうち、課長に任用されることを希望する者を対象とする。(抜粋)

 

市役所の空回りか? 地域一丸の街おこしか?

2006年8月に制定された、この条例。テレビドラマを市内で収録するよう誘致するにあたり、ドラマ関係機関との調整をスムーズにすべく、課長という立場を希望する場合は、人事で優先的に考慮されるという規程です。

 

同じ月に、島田洋七氏(漫才師・元「B&B」のボケ担当)が原作の自伝的小説『佐賀のがばいばあちゃん』ドラマ版の収録ロケ地が、武雄市に決定。市役所の営業部には、すぐさま「佐賀のがばいばあちゃん課」が設置されるという、熱の入れようです。

 

その甲斐あって、2009年、同ドラマの第2弾も武雄市で撮影され、さらに、ドラマ「はだしのゲン」ロケの誘致にも成功。着実に歩みを進めていますね。

 

ドラマのなかでは、武雄の地名が前面に出ておらず、本当にPRに結びつくのか、その効果を疑問視する意見もあるようですが、市民の皆さんも出演俳優に手料理を差し入れしたり、ロケ地周辺の交通整理役をみずから買って出たりと、地域が一丸となって街おこしに取り組んでいる姿勢が、全国各地から観光客を呼び込んでいる要因といえます。ドラマ「がばいばあちゃん」の定番シリーズ化も決して夢ではないでしょう。

 

まなざし条例(佐賀市)

正式名称は「未来を託す子どもを育むための大人の役割に関する条例」。

 

「子どもへのまなざし100%≠フまち」の実現を目指す佐賀市は、この条例の前文で「大人一人ひとりが、子どもとのかかわりの中ではいつの時代にあっても大切にしたい『命』『自立』『他者とのかかわり』『子どもを取り巻く環境』という視点を意識しつつ……社会全体で子どもを育んでいく必要があります」と、市民へ念を押します。

 

条例のなかでは「家庭の役割」「地域の役割」「企業等の役割」「学校等の役割」「市の責務」を具体化し、「社会全体で育てる」という理念に血を通わせていますね。

 

いじめなし都市宣言(伊万里市)

「この『伊万里』に暮らす私たちは、あいさつと笑顔があふれ、人と人との心の通い合う温かな風土をこよなく愛してきました。

 

急激な社会の変化や価値観の多様化等により、私たちの『伊万里』でも心のつながりが希薄になり、思いやりやいのちを尊ぶ心など、幸せな人生を歩む上で不可欠な心がうすれてきています」と、現状を分析しながら問題を提起し、子どもたちの心を静かにむしばむ「いじめ」の根絶を目指していく覚悟が示されています。

 

ただ、宣言はしてみたものの、撲滅のターゲットは、見えないところで陰湿に実行されるもの。どうすれば伊万里の「いじめなし」を達成できるのか、少なくとも即効性のある政策が存在するとは思えません。

 

学校の「いのちの教育」道徳授業を市民にも公開したり、親子での読書を奨める「『家うち読どく』のすすめ」運動を展開するなど、地道な取り組みが進められています。

 

アスパラガス雨よけハウス導入事業補助金交付要綱(基山町)

グリーンアスパラガスに病害虫をつけず、安定的に収穫するためには、露地栽培よりも「雨よけ栽培」が望ましいことが知られています。ただ、雨よけの設備をするには、農家の投資が必要になり、負担がのしかかりますね。

 

そこで、隣の鳥と栖す市とともに、アスパラガスの生産量が日本一の地域となっている基山町では、町内のアスパラガス農家に、雨よけハウス導入費用の2割以内で補助金を出し、支援をしています。